
和田硝子器店が出店する小樽DEPARTMENT。
先日会場である、旧小樽商工会議所で説明会が行われたので行ってきました。
昭和8年(1933年)に建造。小樽で初めてアールデコの特徴を取り入れた建物。
ニッカの竹鶴政孝氏が余市でウイスキーを製造することを決意したのが昭和9年(1934年)
竹鶴氏も足を踏み入れたであろう会議所。時代の流れの中に居るということを感じずにはいられません。

この日行われた出店者向けの説明会。
4階建のうち1階、2階が会場。出店者さんは会場の中をひと通り視察し、出店する場所を確認しました。

当店の場所は2階の階段を上がってすぐの来賓室だった部屋。
この部屋は戦後、GHQにも使用されたとか。腰壁とは言えないほど、背丈以上高さですが、
何でも、腰壁が高ければ高いほど、部屋として位が高いそうです。

私は海外のホテルや古い建物などを見る時に必ず気になる空間のパーツ。
スイッチや建具の金具。
こうしていつも画像の納めます。

そして一番目を惹かれたインテリアが照明です。
当日、明かりが灯るかどうかはわかりませんが、灯れば素敵ですね。

1Fにある、金庫。建物の中で一番頑丈かも。

こちらも1F奥の役員室。当日こちらはレコード店と本屋に変わります。

こちらの什器を使わせて頂くことになりました。
BARのカウンターを思わせるような雰囲気。
ひと通り建物内を見ながら
和田硝子器店として何を出そうか、どんな風に出そうかと。
その中でも、やはりあの商品を置こう。歴史的建造物の中に、あの商品を置いてみたい。
行く前と後も考えは変わりませんでした。

それは、木村硝子店の「木勝」シリーズ
このグラスは業務用として作られたものですが、こだわり抜いたシリーズと言えるでしょう。
ヨーロッパのアンティークグラスと日本の伝統的な江戸切子の職人技を融合した、
洗練された「形状」と新鮮な「切子」が特長のシリーズ。
先日、バカラのアンティークグラスの販売会に行った時、
一つ一つ手に取り、デザインやカットの細やかさに時が経つのも忘れ、その場から離れ難かった。
「木勝」もそれに似たものがあるような気がします。
BAR関係者の間では知名度がある「木勝」シリーズですが、一般にはこの名前はあまり知られていないかもしれません。
何故なら、このグラスに出会う機会は、BARや料理店だけ良いよね?!というコンセプト。
一般の小売店ではまず売られていません。
使い易さを重んじるのが業務用ですが、「木勝」に関しては?いえ木村硝子店に関しては機能性より
見た目の美しさを追求しています。
少し扱いが緊張するグラスですが、それ以上に惹かれるものがあり、美しいから許してしまうという、木村硝子店の思惑にはまってしまうのです。
今回、木村硝子店の社長と話を致しました。BARでも無いけど、イベントの概要と歴史的建造物に「木勝」を置いてみたいと。
ご理解頂き実現することとなりました。
商品の画像はお約束でお載せすることは出来ません。それは先に述べたコンセプトからです。
(木村硝子店のホームページ上では画像を見ることが出来ます。)

「木勝」シリーズのカタログもこのよう表現されています。
当日どうぞ楽しみに。
何より、店主が楽しみです。
そして緊張いたします。
グラス以外に磁器やカトラリーも展示致します。
国内にまだ入荷してないあのカトラリー新色シリーズ。間に合えば良いなと願うばかりです。
期間限定「小樽DEPARTMENT」の概要